「ハコヅメ」、新キャラクターについてと、最近の話について。恋愛ぽいものが。

記事が長くなったので分割して追加。泰三子の漫画「ハコヅメ」、「ハコヅメ」の新キャラクターについてと、最近の話しについて。

毎週見ていると気にならなかったけど、初回、中盤、今とで絵柄が変わってきている。初めは線が細かった。

新しい登場人物

印象に残る新キャラとして、一人は爽やかイケメンで見た目も中身も王子様+AV8段如月昌也(ドラマではギリ出るか出ないか。漫画で出てた話で出ていないので出ない可能性のが高そう→結局出なかった)。初めは何となくイケメンに懐疑的で、とんがった靴履くタイプだし、モジャ頭のが面白いしであまり好意的でなかった。イケメンでない部分を見てたら、源誠二より好きなキャラに。

f:id:cethyan:20210707154156p:plain (如月昌也 その128 奥岡島事件の恩賞⑨1pより)

二人目は、生活安全課係長横井。きつそうな見た目にきつそうな物言いだけど、真面目で人情家。冷たそうからの差が良かった。好きなシーンは、体が熱くなる酒を飲んで他の女子は皆そうなるのに、一人だけ不変なとこ(奥の人が横井。手前は桜)。

二枚目のは、風に煽られて(結婚しろ→したら子どもはまだか→子が生まれたら働かなくて気楽で良いね→働いたら子どもが可哀想)の話の後での台詞。ロバの話みたいなもので、周りが言うことじゃないなと思うけど、言う当人は善意だったりするから性質が悪くも。鬼瓦教官も美人で格好良いけど、また違う格好良さ。突っ込みが的確で切れが合って良い。

f:id:cethyan:20210707154246p:plain (その153 霊長類の発情期12pより)

f:id:cethyan:20210722103921p:plain(その159 町山山賊シスターズ14p)

新キャラというのは、初登場時はあまり受け付けないけど、だんだんとキャラが分かってくると好感が持ててくる。

如月の元彼女(本人は未練たらたら)玄田部長も、川合目線だと怖い人だけど仕事に関しては格好良い。恥かしくなるレベルで、自分を晒す。シュッとしてキュッとしているけど、噂の川合を見て内心で悪態つく。

「ハコヅメ」で恋愛っぽいのが

人気の恋愛ドラマも少女漫画も見てもときめきさえしなくなったのに、「ハコヅメ」でほぼ期待もしていなかった恋愛絡みが不意打ちでやってきた。

「ハコヅメ」は作者の方の描き方の特徴として、普段からやたら近い距離だから、逆に恋愛とは違うという前提があった。

初登場時、如月昌也は藤聖子の幼馴染で、同期と付き合いがありドロドロはしなさそうで、あるとしても聖子の方と思っていた。川合麻依はイケメン憧れとはあるものの、周りからのチンパンジー扱いで弁え過ぎたところがあったから、ときめきもネタとして取ってたら話的に本気だった。

割と素直に読でんしまうので、本人が有り得ないと言うので有り得ないと思っていた。川合は押すのは良いけど、免疫も経験も無いので押されると弱い。藤聖子は、源誠二がたまに意味深。

如月と川合の関係の進展が気になる

最近の話で、時の流れが止まる様子に二人の関係を問われた宇都(如月の相方)が答えるシーン(その158 女の気持ちは以心伝心 | コミックDAYS)。

f:id:cethyan:20210722120528p:plain f:id:cethyan:20210722120520p:plain(その158 女の気持ちは以心伝心4p)

「ハコヅメ」あまり他の方の反応を殆ど見ていなかったから知らなかったけど、カップリングについては、結構意見が分かれる。

如月川合がくっつくと思う人でも、感じが変わる。如月には信者とまで呼ばれるほどの方もいる。イケメンなのもだけど、傍目完璧なのに本人の自信の無さや心の弱さにも惹かれるみたい。顔以外の魅力が分からないうと思う人もおられるので、個人差は勿論ある。話中では紳士で優しい、男女含めて慕われるキャラクター。あの敷根に対しても気遣える時点で、凄いと思う。

  • 如月川合カプ好きにはそうとしか見えず
  • 如月好きからすると、今までの過去から報われてとの願いを込めての意味で如月川合
  • 源は藤とだから、如月と川合じゃないか。の消去法
  • 如月とくっ付いて欲しいけど、源とじゃないかという人(源の実家に川合が訪問していたり、今までの関係性から)
  • 年の差が気になるから(如月が藤の一つ上、川合が20歳)、くっ付いて欲しくない。
  • 元彼女が同じ警察で、先輩にいるからあまり好ましくない。現実だとドロドロしそう。
  • ハコヅメで恋愛ネタがそもそも嫌、または不要。
  • 如月が苦手だから源のが良い(名前呼びが嫌、155話など圧に引く人も)
  • 川合が苦手で調子乗らせたくないから嫌。如月は他の人と幸せになって欲しい。(最近の川合の展開に思うところがある人には微妙みたい)
  • 源とは嫌。その174(その174 伊賀崎警部補の胸襟⑦ | コミックDAYS)で源の株大暴落

私は、如月報われて派。どうこうなりたいと思っていないという言葉との裏腹。如月の壁ドンとか怖いという声も多いけど、余裕の無さが本気度の高さを思わせる。

最近の話「その163 最期の幸運その163 最期の幸運 | コミックDAYS)」での描写が不穏過ぎて、良くない想像する人続出。このタイトルが”最後”でなく“最期”なのが、警察官としてなのか人生がなのか。そもそも誰に掛かっているかが、まだ分からない。この話中で病死した犯人か、他の人物か。運が良い悪いの話はしていたのは如月本人。

後記のリンクである日系ビジネスのインタビュー(その3)で、恋愛についての記載があった。

泰:あと、これ、言っても大丈夫かな。男女間のことを描くときはちょっと気持ち悪くするようにしているんです。

(『ハコヅメ』ヒットを支える「嫌われることを恐れない」覚悟:日経ビジネス電子版 より)

その155 私があなたの一番にその155 私があなたの一番に | コミックDAYS)」で如月の言動に引く人もいたぐらいのシーン。圧も怖さもあえてでだとか。だから引く人がいるのも想定内みたい。

藤は源とのばかりで、山田とは全然みたい。雰囲気としては一番様になっていると思うのに。

年の差でというのは、高校生の頃は気にならなかった教師と生徒ものが今は微妙になったので、無理なものは無理な気持ちは分かる。小さい子と大人で家族みたいな関係から、数年後にくっ付くのも少し苦手。まだ結果知ってからなら何とか(例外もあるので、結局その組合せにときめくか否か次第な感じ)。

その134(その134 コーヒーを飲みほす前に | コミックDAYS)での関係性から思うと、進展した。基本、川合が如月に対して「かっこいい」というミーハー的な感じだったのが、その141(その141 聖子の知らない物語 | コミックDAYS)で、程度がまだましと思われていた(初出の114話では、女の子と間違われて下着の中に手を入れられたとあった)小学生時の如月の性被害が惨いものだと分かった回。

聖子を大事な子とし、

聖子があの事件を乗り越えていく様子を見るのが好きだった

(その141 聖子の知らない物語11pより)

置き換え的な感じに思う。気になるのは、自分のこと「気持ち悪い」と言うこと。最近のでも、あって自己肯定が極端に低い印象。あんなにイケメンイケメンと言われたら、たいていの人は「俺、凄い」と調子に乗りそうなものなのに。

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(その134 コーヒーを飲みほす前に11・12p)

141あたりから、川合と如月の二人の関係性がいつもと違うとなってきた。このツイートの4枚目の画像、はじめ見たときは漫画読んだやぐらいなのが、この話読んだ後では印象が変わる。

如月の自覚が154その154 サボることに理由はいるか | コミックDAYS)で、139その139 最後の昼餐 | コミックDAYS)では、「彼女とかもういい」と言ってる。132その132 牧高がゆく | コミックDAYS)では、「恋愛ごとお腹一杯」とも。そんなことを言っていた人の変化が面白い。

自覚して数日後、川合の好きな漫画の実写映画「俺様イケメン壁ドンパラダイス」に「…一緒行く?」と誘う(その155 私があなたの一番に | コミックDAYS)も、「男心検定8級」の藤に「玄田部長(元彼女)とヨリ戻したなら、もう結婚でしょ」と返され川合にも「(二人が仲直りできて)私もすごく嬉しかったです」言われて不機嫌になったり、ぐいぐい押して怖がられたりと、簡単に進みそうでそうでもない。結局行くことになった映画も藤含む3人なので、デートとは言えず。

追われたことが無い川合の反応、追ったことの無い男(多分)の追い方。自覚前、無自覚のままでの行動だけど、源は妨害していたので気付いている様子。傍にいるので如月のペアっ子宇都も言わずもがな。

如月の元彼女の玄田部長も嫌いじゃないので、復縁してもそんな嫌というわけではない。と思っていたけど、最近(172)読んでいるとやっぱり嫌かも。

112話を読み返してみると、彼女(玄田)に結婚のプレッシャーを掛けられ、逃げられないと覚悟を決めた上で独身最後に田舎署に来たとあり、しぶしぶとはいえ一応結婚する気はあった。後々、泣くか怒るかでしんどいとか出てくるけど。(その112 AV王子の企み | コミックDAYS)。この段階では、作者は川合とどうこうは考えては無さそう。

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(その139 最後の昼餐7p)

ツイッターを見ていると、この二人の組合せは二人の名前から「如川」と言うらしい。ファンアート的なのが出てくる。源と藤はそのままで「源藤」。カップリングって、何かしら略しがち。

源と藤は良く分からない。

源と藤が良い感じに見える時もあるし、関係性が深いけど、くっ付くような感じにも見えない。すぐ振られるけど、普通に別に彼女を度々作っているし。彼女ができても、藤にどんなドヤ顔で自慢したいかで頭が一杯になるとかも、彼女ができて嬉しいよりもドヤ顔したいが勝つ感じ。ちゃんとした彼女の立場なら藤との関係性は結構きついと思う。

源は普通に彼女を作っているので良く分からない。「蝿になりたい」とあったから、見ているだけで良いのか?

源は新た登場した桜が長年片思いを拗らせているので、どうなるのか分からないところ。藤は、先輩の男になんて怖くて手を出せないとあるぐらいだけど、友人の好きな男にも出さない感じがする。友達のが上みたいな。

桜本人は159(その159 町山山賊シスターズ | コミックDAYS)で、自分の人生(事故の後遺症により体の機能に自信がない)に付き合わせるほど、源のことを好きではないと言い、

この先…源がずっと笑って過ごせる未来があれば

私はそれで十分なの

(その159 町山山賊シスターズ11pより)

といじらしい、かわいい。強引にいくことはなさそう。あるとしたら周りのお膳立てか。見た目もだけど中身もキャラも可愛い。ただ源の反応が、仲間としか見てない感じがする。桜の事件解決に奮闘するのも、桜本人の為はもちろんあるだろうけど、藤の為が大きく感じられたし。

『ハコヅメ』恋愛要素考察|こおろぎ はな|note で、源と藤についての今までの流れが分かる。今後の流れ次第でどうとでも変わるけど、今のところあまり恋愛している二人は想像できない。特に藤は、源をそういう対象に見てないように思う。

源と藤も良いけど、山田の方が組み合わせ的には好き。ここ最近の山田株の上昇ぷりはすごい。あと藤にとって、山田は「心のボーナスステージ」その172 伊賀崎警部補の胸襟⑤ | コミックDAYS)。山田も良く分からない。

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(その172 伊賀崎警部補の胸襟⑤ 4p)

「奥岡島事件の恩賞」

過去の事件での顛末。下のシーン一見良いシーンだけど、この台詞中のお父さんは、犯罪者なので、娘の心理に驚いた。自分にとって良い人なら、悪く思えないのか。詐欺・略奪で養われた人が、その行為を肯定する感じか。悪いことする人ほど、良い人でいたいと思う気持ちがあるのかも。悪人の善行みたいな。

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(その126 奥岡島事件の恩賞⑦10pより)

「奥岡島事件」のその後が今の話として続いている。不穏なのが出てきた。過去最高の不穏とも。アンボックスのように、別章の形になったら不穏の形がさらにになりそう。

再び日経ビジネスでインタビュー

それぞれの仕事観の違い、プロの共通点など。インタビューの方が確りと予習した上での質問(伏線ごとに付箋色分けしたり)。原作読んでいる人向けな感じ。気になった言葉を羅列。

  • 伏線はみんな後付け
  • 放牧が絶対いい
  • 5年後の世界から振り返っていた
  • 日常のギャグ物から始まり、救われないテーマ、笑えないお話も
  • 情報量の多さ正確さ

「アンボックス」での次号予告あおり文句のちぐはぐは、編集が話しを知らなかったかららしいのが納得。

本来やりたかった方向が、楽しいだけじゃない話。

チャイルドシート付けずに事故した話で、伏線や長い話、トラウマが残る話もやる方がというのがあったそう。確かに落差が結構ある。

短編の原作、平安コメディで紫式部の話。

シキブアイラブユー - 泰三子/松木いっか / シキブアイラブユー | くらげバンチ

ハコヅメ既刊(23巻+別章)

ハコヅメ~交番女子の逆襲~(1) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(2) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(3) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(4) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(5) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(6) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(7) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(8) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(9) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(10) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(11) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(12) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(13) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(14) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(15) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(16) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(17) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 別章 アンボックス (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(18) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(19) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(20) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(21) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(22) (モーニングコミックス)ハコヅメ~交番女子の逆襲~(23) (モーニングコミックス)

23巻に最終話の後日談を描き下ろしで収録

第66回小学館漫画賞一般向け部門受賞

2021年1月に第66回小学館漫画賞一般向け部門を「ハコヅメ~交番女子の逆襲~」が受賞。作者の泰三子さんと「宇宙兄弟」(以前受賞)の小山宙哉さんとの対談が掲載。

アニメ化決定

2022年、テレビアニメ化。

監督と声優が決まった。

 川合麻依:若山詩音(映画「空の青さを知る人よ」の主人公の声とか)

 藤聖子:石川由依(「進撃の巨人」のミカサとか)

2022年6月16日、第一部完(休載)

休載や次回作についての、ケンコバさんとの対談について。

関連サイト

以前に書いた記事。

(2021/10/10 追加・修正)