追加していたら長くなったので分割(元の記事→ドラマ「神の手」感想。安楽死させたら社会問題に、政治・利権とかで巻き込まれた医師の話)。「安楽死」がテーマ、または話中で出てくる作品について。
2021/11、小説3冊「安楽死特区」「終の盟約」「いのちの停車場」追加。
2022/01、小説1冊「白医」、漫画1作品「死役所」追加。
2022/05、映画1作品「海を飛ぶ夢」追加。
耐えがたい苦痛などがあり、尊厳ある死を望む。安楽死には、積極的安楽死(人為的に死期を早める)と消極的安楽死(早めない)とがある。安楽死については→安楽死について。賛否とその問題。個人の自由は、権利か義務と感じるか。同調圧力は怖い - 適当に優游閑適
作中に出てくる安楽死としては、自分や家族が病気などの何らかの理由で安楽死を望む。病気でなく、追い込まれる状況もある。恋愛や家族愛だったり、合法でない安楽死でミステリー(日本だと嘱託殺人になる)だったり、問題提起だったり。テイスト色々。仮説の未来設定(安楽死が合法化された)なのも。
小説
高瀬舟(森鴎外)
- 1916年。作者が医者でもある。江戸時代の神沢杜口著の随筆集「翁草」の「流人の話」を元に書かれた短編小説。高瀬舟を下る舟に、弟殺しの罪人が乗せられる。語る形で弟が安楽死を望んだ話が出る。知足(分相応で満足する事)か安楽死か、安楽死の是非がテーマ。 自作解説「高瀬舟縁起」。
- 青空文庫:森鴎外 高瀬舟/高瀬舟縁起
- 森鴎外の名作『高瀬舟』の舞台・高瀬川に沈んでいる「思い」とは…? | トピックス | 自費出版ならイーブックカフェ【京都府の印刷会社】
- 【高瀬舟 森鴎外】 知足と安楽死。キリの無い欲望と、死の不安は本当に克服できるものなのか? | 本好き精神科医の死生学日記 ~ 言葉の力と生きる意味
渚にて(英: On the Beach、ネビル・シュート)
- 1957年。作者が航空技術者でもある。映画化・ドラマ化された作品。終末もの。核戦争勃発し、地球滅亡するまでの数カ月。北半球は壊滅し生存者は深海潜行中だった米軍潜水艦スコーピオン号は南半球に寄港。放射線汚染の脅威は徐々に忍び寄る。多くの市民は南進による延命でなく安楽死を望む。
安楽死がテーマとは言え、医者もの系とは違って全員が余命宣告みたいな。何かと戦ったり、最後に助かる話ではない。50年以上前の作品だからか、被爆の誤った認識もあるよう。印象に残った感想は「静かに狂っていく感じ」「静かな静かな人類滅亡」「リアルなパラレルワールド」「切なくも淡々としたスローライフ」「きれいな人類滅亡」「二重写しの感覚」。 - 渚にて【新版】 人類最後の日 感想 ネヴィル・シュート - 読書メーター
- ネヴィル・シュート『渚にて』 | 文学どうでしょう
箱男(安部公房)
- 1973年。シュールレアリズムの巨匠による作品。ダンボール箱を被り、覗き窓から外を見て都会を彷徨う男。箱を被ることで帰属を捨てられる。ここだけ聞くと良く分からない話。裸体を覗いたり、箱の中の人が変わったり。メインな感じでなく、安楽死を望んだ男の話が出てくる。
- 難解な安部公房『箱男』を何回でも読みたくなる読み方【芥川奈於の「いまさら文学」】 – ニュースサイトしらべぇ
- 箱男 感想 安部 公房 - 読書メーター
- 安部公房の箱男ってどんな話ですか?(注;電車男じゃないですよ... - Yahoo!知恵袋
安楽病棟(帚木蓬生)
- 1999年。作者は精神科医でもある。認知症病棟での痴呆老人やケアする看護師、安楽死させた医者の話。ミステリーと紹介されているけど、終末期医療のドキュメントな感じ。舞台化されている。
- 劇団青年座 232 安楽病棟・帚木蓬生の小説をシライケイタが脚色、青年座「安楽病棟」演出は磯村純 - ステージナタリー
- 帚木蓬生『安楽病棟』を読み、終末期医療、安楽死問題を考える。 - 秀樹杉松
- 安楽病棟(新潮文庫) 感想 帚木 蓬生・安楽病棟 感想 帚木 蓬生 - 読書メーター
命の終わりを決めるとき(朔立木)
- 2005年(※改題:終の信託)。現役の法律家でもある。実在の事件を元に描く。草刈民代主演で映画化。医師が、重度の喘息患者を安楽死させた疑いで告発される。題材モチーフは川崎協同病院事件(1998年11月に事件発覚し、その三年後内部告発により公表)。
- 命の終わりを決めるとき 感想 朔 立木 - 読書メーター
神の手(久坂部羊)
- 2010年。医師の白川が、末期ガン患者の伯母の要望で安楽死させたことで、母が非難し問題に。安楽死肯定否定派どちらも、単純に判断できない感じ。印象に残った感想は、「フェアな討論」「討論色を強めた」「賛否両面から多面的に」「延命治療の描写が生々し」「慈悲か殺人かの究極の問い」。ドラマについえは、→ドラマ「神の手」感想。安楽死させたら社会問題に、政治・利権とかで巻き込まれた医師の話- 適当に優游閑適
- 【ネタバレ感想】WOWOW「神の手」第1話|安楽死問題に切り込むサスペンス・WOWOW「神の手」最終話ネタバレ感想|死に方に求められる多様性の難しさ
- 神の手(上) 感想 久坂部 羊・神の手(下) 感想 久坂部 羊 - 読書メーター
ミー・ビフォア・ユー きみと選んだ明日(ジョジョ・モイーズ)
- 2012年、イギリスの小説。事故で四肢麻痺の実業家ウィルと半年限定の介護をするルー。ウィルは尊厳死施設に予約を入れていた。恋愛ものだけど、半年だけ生きると決めた男の相手女性に言った台詞で「朝、起きようという気にさせてくれる」が簡単な言葉のようで違う。映画は2016年制作、タイトル「世界一キライなあなたに(原題:Me Before You)」。米英合作。日本では映画のが有名。障碍者の自殺幇助・安楽死。ロマンティック・コメディ。結末では賞賛もあるが、非難の声も。
- 映画 『世界一キライなあなたに』 公式サイト
- Me Before You 「世界一キライなあなたに」タイトルに含まれた意味とは?英語本レビュー - Webデザイナーのビジネス英語備忘録
ドクター・デスの遺産(中山七里)
- 2017年。少年から「父親が医者に殺された」と通報がある。安楽死を請負う医師「ドクター・デス」に母親が依頼したことが分かる。話に関係無いけど、この医者は自己紹介する時、「ドクター・デスです」と言うのか。「デス・ドクター」では駄目なのは語呂の問題か。と思ったら、安楽死推奨の医者がドクター・デスと呼ばれていたのでそういうものなのかも。2020年に映画化。主演は綾野剛。
- 超人的作家が「安楽死」という禁断の領域に切り込んだ | レビュー | Book Bang -ブックバン-
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古市憲寿 『平成くん、さようなら』
- 社会学者、毒舌コメンテーターで有名に。素直なだけで毒舌とまでは思わないけど、反対意見の人にはきつく感じるのか。安楽死が合法化されたパラレルワールド。平成に生まれた平成(ひとなり)くん、平成が終わる時に死にたいと安楽死を望む。あまり小説という感じではないみたい。死にたいときに死ねる(自分で思うか)と取るか、こういう状態なら死んだ方が良い(他人に思われるか)と取るかで印象が変わる。
- 古市憲寿が初小説で「安楽死」に挑んだ理由 | ブックス・レビュー | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
- 祖母の死の割り切れなさ「小説がしっくり」 古市憲寿さん「平成くん、さようなら」|好書好日
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安楽死幇助師キリ子の暗雲(平野 俊彦 )
- 2018年。薬剤師が表の顔。感想を見付けられず。帯情報「私の先を越した心は人は誰だ!?」で事件ものみたい。
十二人の死にたい子供たち(冲方丁)
- 2015年長編ミステリー。映画化(監督 堤幸彦)、コミカライズもされている。廃病院に集まった安楽死が目的の12人の子供たち。その地下に13人目の少年が死んでいる、犯人がいる可能性があり、犯人扱いされる恐れがある。集いのルールとして「全員一致」がある。安楽死が目的であるものの、タイプは異なる。映画の評判はあまり高くない。これから死ぬのに、後のことを考えている。熊倉隆敏による漫画は全3巻。
- 映画『十二人の死にたい子どもたち』オフィシャルサイト
- 構想12年の力作、冲方丁長篇ミステリー『十二人の死にたい子どもたち』に込めた想いとは──前編 2019年1月、映画化決定! | 文藝春秋BOOKS
安楽死特区(長尾 和宏)
- 2019/12/13。作者は、日本尊厳死協会 副理事長。安楽死を認める先にどんな未来が待ち受けているか。2024年、日本で「安楽死法案」が可決。疲弊してゆく国、病を抱え死を願う男と女が、国家の罠に堕ちてゆくという不穏な感じ。対象者は、末期ガン難病など根治不能の人や認知症の方。生きる権利、死ぬ権利とは。“安楽死特区”とは、社会保障費で国が潰れそう、長生きしたくない人に早く死んでもらったほうが良いと安楽死を認めること。印象に残ったは言葉は「現実味を帯びている」「命の選別」「命と経済を天秤にかけた」。小説としては同作家の「サリエルの命題」(人工的に作られた疑い、悪魔のウイルス、パンデミック)のが面白そう。
- 「小説 安楽死特区」を書いた理由|Dr.和の町医者日記
- 【第一回】尊厳死と安楽死 長尾和宏 | 公益財団法人 日本尊厳死協会
- 長尾和宏の「生」と「死」 医療最前線(PDF)
- 2024年、日本で「安楽死法案」可決!? ベストセラー医師による、初の本格医療小説! | ダ・ヴィンチニュース
- 『小説「安楽死特区」』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター
終の盟約(楡 周平)
- 2020/2/10。事前指示書により施設入所した父は、心不全で急逝。急な死に疑惑を抱く者も。介護に金銭問題。医師だった父の事前指示書には「認知症になったら専門の病院に入院させる。延命治療の類も一切拒否する」。医師同士の盟約。印象に残ったは言葉は「終末医療と向き合う過酷さ」「 介護する側とされる側に意識の乖離」。
- 終の盟約 | 書評 | 小説すばる - 集英社
- 妻の入浴を覗く父。「認知症かもしれない…」不安を抱える家族が知った衝撃の事実 | ダ・ヴィンチニュース
- 『終の盟約』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター
いのちの停車場(南 杏子)
- 2021/4/8。作者は内科医でもある。六十二歳の医師・咲和子は、東京での救急医を辞め故郷に戻り、訪問診療医として在宅医療を学んでいく。脳卒中後疼痛に苦しむ父親から積極的安楽死を望まれる。2021年に映画化、吉永小百合、松坂桃李出演。映画の評価としては分かれる。味わい深いと高い人もおれば、詰め込んだ、駆け足と評価が低い方も。印象に残った言葉は「生き切ることの難しさ」「命のしまいかたの物語」「 在宅医療の現実とその可能性」「在宅医療の大切さ」「老老介護問題」「看取る家族の思い」
- 『いのちの停車場』|本のあらすじ・感想・レビュー - 読書メーター
- 映画「いのちの停車場」公式サイト
白医(下村敦史)
- 2021/5/26。命の尊厳に切り込む医療ミステリー。ホスピスで3件の不審死が起こる。患者思いで評判だった医師は沈黙を貫く。連作短編集。医師の立場、家族の立場の違い。印象に残った言葉は、「重いながらもエンタメ」「鎮静を施す医療従事者の苦しみ」「終末医療の在り方」。
- 下村敦史『白医』- 命の尊厳に切り込む傑作医療ミステリー!|300books
- 『白医』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター
話中で「安楽死」の言葉が出る作品。
- 螺鈿迷宮(海堂尊):医師でもある。「終末医療」がテーマ。ドラマで視聴した。「チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮」終末期医療に取り組んだ町の病院が舞台で、延命治療に否定的な医師が患者を看取り解剖して葬儀まで行うという。この話の中では、理解はできるがあくまで重罪として描かれてた。柳葉敏郎が医師役で良いお医者さんだけど、本人の希望を叶える事が結果殺人になる。バチスタシリーズ中で一番好きなのは「アリアドネの弾丸」。仲村トオルと伊藤淳史のコンビが良い。チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮 - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
- 女医(シドニィ・シェルダン):日本でドラマ化「女医 NOTHING LASTS FOREVER」。中谷美紀・りょう・大路恵美が出演。放送してた気するけど見てない。新人女性医師の成長ものなので、恋愛や新薬の副作用やら。「安楽死」としては、患者を安楽死させ、その保険金が女医に入ったことで妻から訴えられる。感想を探してみると「蜂蜜プレイ」が印象に残るけど、作品として良さそう。
漫画
ブラック・ジャック(手塚治虫)
- 主人公であるブラック・ジャックとは逆の考えを持った登場人物、ドクターキリコは安楽死を積極的に行う(治せる患者は治す)。アニメは大人向けのと子供向けのとあるけど、内容絵柄的にあっさり見られるのは子供向け。30分以内で終わらす為か怒涛の展開に。
- マンガ社会学入門【1】いま、問われる「安楽死」――『ブラック・ジャック』で語られた「生と死」
- 「ドクター・キリコ」の全登場シーン in ブラックジャック
天 天和通りの快男児(福本伸行)
- 登場キャラクターのうち、赤木しげるがアルツハイマー型認知症を発症し、意識があるうちに自ら安楽死(広義での尊厳死)を選ぶというエピソードがある。テレ東で岸谷五朗主役でドラマ化。
- 主演:岸谷五朗|ドラマパラビ 天 天和通りの快男児|テレビ東京
Dr.キリコ~白い死神~(漫画:sanorin、脚本:藤澤勇希、原作:手塚治虫)
- 2016~2018年、全5巻。「安楽死」によって解放する死神の化身と呼ばれる医者。ブラックジャックのスピンオフもの(ライバルのキリコが主人公)。舞台を現代日本に。おおむね高評価であるものの、原作でのキャラの神秘性が無くなっているとも。意味なく殺したいのでなく、キリコなりの考えがある。
- ドクター・キリコ (どくたーきりこ)とは【ピクシブ百科事典】
タナトスの使者(赤名 修、吉田 穣)
- 2013年、全4巻。謎の組織「日本タナロジー学会」、審査して安らかな死を処方する。主人公 来島明良は組織の医師であり調査員。尊厳死か自殺か殺人か。「タナトス」はギリシア神話の死を神格化した神。
- タナトスの使者 / 漫画 赤名 修 原作(シーズン1・3・4) 吉田穰 原作(シーズン2) 濵田研吾 - アフタヌーン公式サイト - モアイ
死役所(あずみきし)
- 2013年~、単行本20巻が2022/02/09発売。2019年10月、松岡昌宏(TOKIO)主演でテレビドラマ化(テレビ東京)。タイトル通りに、死んだ時に行く役所。毎回、誰かしらの死んだ時の話。役所で働く人も元は亡くなった人ら。後から意味が分かったりでじわじわと来る面白さ。「第86条 準備」が安楽死的ながある。個人でするので、形としては自殺。エンディングノートを書いていたり、病気の苦痛、それが続く長い年月、配偶者の死による喪失感、自殺でなく選択死と言い換える。次の「第87条 お先に」では先に亡くなっている夫の話。ドラマも良かった。原作と違う部分がある。原作では客(亡くなる人)の生い立ちから死までがあってから死役所に行く。ドラマでは、死役所に客が来た所から始まり回想という形。清原翔とでんでんが特に良かった。どちらも罪を犯した人間であるが、共感してやったれと思うぐらい。ただ一人苦手なキャラ(事情知らずに正義感な感じで突っ掛かる)がいて見ていて役とは言え、その役者さんに苦手意識がでるぐらい。気になる人には気になる。作者的に女性に嫌われるタイプだろうとあったので、仕方ない気も(感想を見ると男性受けも良くなかった印象はあるけど)。主演の松岡は、普段との差がある役柄が多い印象。家政婦のミタゾノ、またやらんかな。
- 死役所 | コミックバンチweb(一部の作品が読める。1~3話固定、2022/02時点で85~87話 ※最新ではない)
- ドラマホリック!死役所|主演:松岡昌宏|テレビ東京
デスハラ(吉田より)※ネットで見られる漫画
- 安楽死が認められた社会での話。「デスハラ」という「いつ死ぬの?」「死なないと家族に迷惑よ」と悪意無く言われてしまい、生きたいのに死なないといけないの?と感じさせる世界。「終活」という死ぬ準備も強制すると、感覚として近いものを感じる。自主的に迷惑掛けたくないと考えるのと、回りからの圧力。気軽に読めるページ数でありながら、安楽死容認派も考えさせられる内容。この人の別作品で「人柱案山子(吉田より on Twitter: "人柱案山子")」が印象に残った。死なない人間が案山子(カカシ)になっている話。体を切断するような残酷描写がある。カカシになった経緯が美談になっているのが、ドラクエでもあったなと思った(石板で過去に行って人助けして現代に戻ったら悪者にされてた)。安楽死の逆に、どうやっても死ねない話。
- 「ばあちゃんいつ死ぬの?」 安楽死が認められた世の中で死を迫られる漫画「デスハラ」が考えさせられる (1/2) - ねとらぼ
- 「#デスハラ」の新着タグ記事一覧|note ――つくる、つながる、とどける。
デスハラ
— 吉田より (@yohakuyori) June 8, 2019
1〜4 pic.twitter.com/h61UqnGoPA
映画
ハッピーエンドの選び方(原題:THE FAREWELL PARTY)
- 2014年公開、96分。イスラエルのヒューマンコメディ。老人ホームで暮らす発明趣味のヨヘスケルは、延命治療に苦しむ親友から頼まれて「セルフ安楽死マシーン」を作る。評判が広がり依頼殺到。
- ハッピーエンドの選び方 | アスミック・エース
- 「ハッピーエンドの選び方」:親友の願いで自ら安楽死できる装置を開発した老人が巻き込まれる問題を通して、その倫理をユーモラスに描く - 夢は洋画をかけ廻る
ミリオンダラー・ベイビー(Million Dollar Baby)
- 2004年、アメリカの映画。監督主演 クリント・イーストウッド。短編集『Rope Burns:Stories From the Corner』を元に。PG-12指定。第77回アカデミー賞作品賞受賞。孤独な女性マギーと不器用な老年男性フランキーの物語。マギーはボクシングの試合で反則パンチを受けて全身不随になり、安楽死の幇助を願う。結末に万人が賞賛した訳では無い。
- 超映画批評『ミリオンダラー・ベイビー』70点(100点満点中)
- 悲しい物語 映画『ミリオンダラー・ベイビー』が伝えたかった7つのこと | Dogal
愛、アムール(Amour)
- 2012年、ドラマ映画。豪州・仏・独の共同制作。パルム・ドール受賞。「愛の終末」妻アンヌは脳梗塞の手術失敗し右半身麻痺に、病院に戻らず自宅で過ごす。容易でない介護に状態悪化していく。死を望む妻と生きて欲しい夫。ストーリーは真新しいものではないが演出が凝っている。
- AMOUR | 愛、アムール
- 『愛、アムール』ネタバレ解説と感想 ラストの意味は?
海を飛ぶ夢
- 2004年、スペイン・フランス・イタリア合作の伝記映画。ヒューマンドラマ。ラモン・サンペドロ(尊厳死を社会的に認めるよう活動。青酸カリ服用して自殺)をモデルに、手記『地獄からの手紙』をもとに。30年近く全身不随と闘う主人公が、尊厳死を求める。25歳の時に事故により頸椎を損傷し、首より下が付随に。家族に支えられるが、依存する人生から、自らの尊厳ある死を望む。誰も殺人の罪にならないよう自殺計画を行うことに。スペインでは当時、自殺幇助は罪に(2021年に安楽死と自殺幇助が合法化)。気になった感想は「人間の尊厳と自由を問う」「死を運べるのか?」「尊厳・人生の意味」。
- 海を飛ぶ夢 - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ・動画配信 | Filmarks映画(レビュー数が多い)・海を飛ぶ夢 : 作品情報 - 映画.com・海を飛ぶ夢 の映画情報 - Yahoo!映画
- 海を飛ぶ夢ースペイン語圏・ヒスパニック関連映画紹介
ドラマ
Dr.M/救命救急医の殺人ライフ
- カナダの医療サスペンスドラマ。「安楽死」で検索して出たけど、思ったのとは違うみたい。サスペンス色が強い。昼はERの医師、夜は正義の名のもとに末期患者を安楽死させている。依頼人と恋愛関係になるも、その彼は潜入捜査刑事。あらすじからして穏やかなのでは無さそう。日本では今年8月に放送したばかり。
- Dr.M/救命救急医の殺人ライフ | AXNミステリー
- 「Dr.M/救命救急医の殺人ライフ」あらすじ&キャストをご紹介♡安楽死は正義?悪?【8月日本初放送】 | 海外ドラマboard
雑感
安楽死でないけど、死がテーマのドラマなど。海外のだと主人公が安楽死する作品は幾つかある、日本のは知らない。病気のはある。ドラマで最後に死ぬとこで終わる「余命宣告もの」、苦手で見るかどうかは脚本家や出演俳優による。
今まで見たことがあるので印象に残っているのは、草彅剛主演で特に評価の高い「僕シリーズ3部作」のうちの一つ「僕の生きる道」。28歳の私立高校生物学教員の男が余命1年と宣告されてから始まる。健康を考え暴飲暴食もせず可もないけど不可もなく生きてきた、多少自暴自棄はあるものの、悔いなく生きることを選択する。傍からは達観したようにも思える話。語ると長くなるから機会があったらとしか言えない。主題歌はSMAPの「世界に一つだけの花」。
もう一つは天海祐希主演の「ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏」。娘を捨てた過去のある女が余命3ヵ月と宣告され、それを言わずに娘と過ごす最後の夏という話。元夫は二人を会わせたくないとあるけど、奥さんが育児ノイローゼになるまで気付かないからこっちも問題がある(天海祐希贔屓で見る)。これは天海祐希好きで見た。
病気の苦しさをどこまで描くかで印象も変わる。ドラマでだと、苦しむシーンは少なめや省略して葬式になってたりする。視聴者が見たがらないからだと思うけど、他人事でも見たくないんだから、身内のなんてもっとだろうし。
ドラマなので楽しむのが一番の目的としても、死について考える一つの切欠にはなると思う。このドラマの主人公はどう生きるかで安楽死とは違うけど。
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